睡眠時無呼吸症候群|名古屋市昭和区の耳鼻咽喉科|荒畑駅から徒歩12分|堀部耳鼻咽喉科

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睡眠時無呼吸症候群

睡眠時無呼吸症候群|名古屋市昭和区の耳鼻咽喉科|荒畑駅から徒歩12分|堀部耳鼻咽喉科

睡眠時無呼吸症候群とは

睡眠時無呼吸症候群とは

睡眠時無呼吸症候群(SAS:Sleep Apnea Syndrome)は、寝ている間に一時的に呼吸が止まる疾患です。睡眠中、平均して1時間に5回以上起こり、それぞれ呼吸停止が10秒以上認められる場合には、この疾患の可能性があります。代表的な症状は“いびき”で、眠りが浅くなるため、日中に強い眠気や倦怠感を生じることがあります。放置すると、血管・心臓・脳に大きな負担がかかり、高血圧症や狭心症、心筋梗塞、脳卒中などを合併することもあります。できるだけ早く診断し、治療をはじめることが大切です。

睡眠時無呼吸症候群の主な原因

原因には鼻から喉頭(のどぼとけ)にかけての狭窄があります。狭くなった気道のすき間を空気が通ることで“いびき”が生じます。いびきの要因は、肥満による首や喉(のど)まわりの脂肪沈着、あごが十分発育していない小顎症(しょうがくしょう)、扁桃肥大、舌根(ぜっこん)・口蓋垂(こうがいすい)・軟口蓋(なんこうがい)による狭窄など、解剖学的なものがあります。また、加齢や睡眠時における呼吸の調節能力の低下など、機能的な要因も関連します。
睡眠時無呼吸症候群は、男性は30~60代によくみられ、女性は更年期以降に多く、閉経によるホルモンバランスの変化も一因とされています。

睡眠時無呼吸症候群でみられる主な症状

就寝時

いびきがひどい、呼吸が止まる・むせる、息苦しさを感じる、寝相が悪い、寝汗をよくかく

起床時

頭が痛い、口が乾いている、いくら寝ても疲れがとれない、熟睡感がない、体が重く感じる

日中

強い眠気、だるさ・倦怠感、集中力の低下、記憶力の低下、いつも疲れている、居眠りで支障をきたす(自動車の運転で事故を起こしそうになるなど)

睡眠時無呼吸症候群の検査

検査はご自宅でできる簡易検査と、専門の医療機関に一泊して行う精密検査(終夜睡眠ポリグラフ検査:PSG検査)があります。簡易検査は手指や鼻下にセンサーを装着し、睡眠中の呼吸などを調べます。精密検査は脳波計や心電計などを用いて行う詳細な検査です。簡易検査は重症度の睡眠時無呼吸症候群の発見に有効ですが、軽症度や中等度の発見には精度の面で精密検査が適しています。手術の適応なども精密検査で判断します。

症状の程度や原因に応じた
治療法

治療には対症療法と根治療法があり、症状の程度や原因に応じて選択します。代表的な対症療法には、CPAP療法(経鼻的持続陽圧呼吸療法)とマウスピース療法があります。

CPAP (シーパップ) 療法

CPAP療法は中等度から重症度に有効な治療法です。睡眠中に鼻に装着したマスクから空気を送り込み、気道を開存させて治療します。睡眠中の無呼吸・いびきが減少し、眠気の改善や血圧を下げる効果も期待できます。

マウスピース療法

マウスピース療法は軽症度に適した治療法です。睡眠時にマウスピース(スリープスプリント)を装着し、下あごを前方に出すように固定することで、上気道を広く保ち、無呼吸やいびきの発生を防ぎます。

根治療法

原因が肥満の場合は減量が根治療法であり、対症療法を組み合わせて進めます。あごの小ささや扁桃肥大などが原因の場合は、手術が根治療法となります。鼻疾患を有している場合、マウスピースやCPAP療法で十分な効果が得られないことがあります。このような場合も手術が検討されます。

このほかに、口呼吸の予防・治療に有効な口腔筋機能療法や、寝る向きを矯正する体位療法などが有効なこともあります。

睡眠時無呼吸症候群治療の費用

保険診療(準備中)

負担割合 料金(税込)
1割負担 準備中
3割負担 準備中

循環器疾患と閉塞性睡眠時無呼吸症候群の関連性

睡眠時無呼吸症候群は大きく分けて2種類あります。一つは、呼吸運動は保たれているものの、上気道のどこかの閉塞によって、鼻・口の気流が停止する「閉塞性」の睡眠時無呼吸です。もう一つは呼吸運動そのものが停止する「中枢性」の睡眠時無呼吸です。「閉塞性」は世界的にも有病率が高く、様々な循環器疾患と関連することがわかっています。

高血圧と閉塞性睡眠時無呼吸

閉塞性睡眠時無呼吸(以下、閉塞性)は、高血圧の原因になる可能性があり、閉塞性の患者さんの半数に高血圧が認められ、高血圧患者さんの3割に閉塞性が認められるという報告もあります。また、薬物治療に抵抗性のある高血圧症に、閉塞性が隠れている可能性も指摘されています。

心不全と閉塞性睡眠時無呼吸

閉塞性は心臓に負担がかかり、心機能を低下させる可能性があります。心不全患者さんに閉塞性が合併しやすいことや、閉塞性を合併している心不全患者さんでは、閉塞性を治療しない場合、死亡率が格段に高まるという報告もあります。

脳卒中と閉塞性睡眠時無呼吸

閉塞性は脳卒中の発症リスクが高まるとされています。とくに50歳以上では、脳卒中および死亡リスクが閉塞性でない方の約2倍という報告もあります。

不整脈と閉塞性睡眠時無呼吸

閉塞性は不整脈を合併することが多く、無呼吸の増加や低酸素血症の悪化に伴い、合併頻度も高まります。とくに夜間の不整脈は、半数近くの閉塞性患者さんに認められ、重症度では、その発症リスクが2〜4倍に高まるとされています。

虚血性心疾患(狭心症・心筋梗塞)と閉塞性睡眠時無呼吸

冠動脈疾患を有する方が閉塞性を合併する率は、冠動脈疾患のない方の約2倍といわれています。